「ピリ将」ピリっ娘が将棋倶楽部24で初段になる50の方法

期間限定で公開中。将棋で強くなるための上達法のあれこれ。難しい符号は一切なし。将棋以外にも応用できるので、ご愛読を。

【大人の超初心者】〔将棋入門講座〕駒の名称と動かし方(1b)と金 promoted pawn

将棋ブログ「リ将」

将棋倶楽部24(将棋ウォーズ)で初段になる50の方法

 

 

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詰将棋

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 初心者じゃない方は、これでもどうぞ。

 正解は、本文中にあり。

 

 

 【超初心者入門講座】

 駒の名称と動かし方(1b)と金 promoted pawn

 

 

0.この駒のスペック(戦闘力)

 

 12 pt

 

 

1.お名前

 

 今日からは、成駒を解説していこう。

 エントリーナンバー1b番。

 本日、ご紹介する駒は、「と金」だ。

  

 読み方は「ときん」。

 略称は「と」。

 別称は「成金」「まむし」。

   

 速記文字も、そのまま「と」。

 

 

コラム と金をめぐる蘊蓄(うんちく)

 

 もともとは貧乏人だったのに、急に羽振りが良くなったお金持ちのことを「成金」という。これは将棋のと金から生まれた言葉。将棋のと金は、もともと歩。ところが、歩が敵陣へ入って裏返ると、急に強くなる。ただし、と金は歩。本物の金将ではない。取り返したら、ただの歩である。

 実は将棋ではあまり「成金」という言い方は使わない。「と金」という。だから、成金というときは、本物の金とあえて識別することによって、急に成り上がった人間を羨ましい半分、妬ましい半分で使う、ある種の侮蔑表現だと考えていいだろう。

 「成金」という言葉が頻繁に使われたのは、大正時代の大戦特需のとき。大正時代の日本は、第一次世界大戦で輸出が激増し、空前の好況を招いた。これにより、造船業や海運業、工業等が巨利をむさぼり、多くの「成金」を生んだ。たとえば、和田邦坊が風刺漫画に成金を描いている。百円札(当時の大金)を燃やしながら、初老の成金紳士が女中に向かって「どうだ明るくなったろう」などと言っている。しかし、いうまでもなく、バブルというものは、はじけるものだ。案の定、第一次世界大戦が終わると、不況となり、成金どもの栄華もはかなく散った。

 お金持ちに本物も偽物もないような気もするが、萩原朔太郎は、こんなことを言っていた。「今日の日本が言う「紳士」とは、気概なく品性なき、成金的醜劣の人物の称呼であって、西洋のゼントルマンと根本的に別種である。」なるほど。将棋でもと金の使い方が非常に重要になってくるので、現実のお金持ちにも当てはまるのかもしれない。たとえば、成金は浪費しがちだが、本物のお金持ちは投資に力を入れるというのは、説得力のある意見だと思う。私たちの現実はもちろん、将棋もまた、浪費的な「紳士」ではなく、投資的な「ゼントルマン」でありたいものだ。

 

 

2.と金の動かし方

 

 将棋が世界の、たとえばチェスなどと大きく違う点が2つある。

 1つは取った駒を再利用できる点、もう1つは駒が成れる点である。

 

 盤上の駒が相手の陣地に入ると、裏返して強くなる。

 その中でも、究極の出世が、「歩」が「と金」に成る瞬間だろう。

 

 なぜというに、歩が金になるのだから。

 1マスしか動けなかった最弱の駒が、いきなり6マス動ける金になるのだ。

 と金の動きは、金とまったく同じ。

 しかも、取られたとしても、相手の持ち駒は、また歩に戻る。

 いや、笑いが止まらないではないか。

 

 まず、丁寧に「成る」(promote)という概念一般について説明しておこう。

 玉や金以外の駒は、成ることができる。

 盤上の駒が、相手の陣地(一~三段目)に入ると、成れる。

 

 図1の5四歩は、まだ四段目だから、歩だ。

 私シュうぇッチマンは、このような歩を「と金の種」と呼んでいる。

 

図1

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 図2のように、この歩がもう一歩前進すると、と金になれる。

 

図2

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 「おめでとう! と金づくりに成功したよ。」

 

 ところで「盤上の駒」と断ったのは、駒台の駒はすぐに成れないから。

 一度打ってからでないと、成れない。

 

 なるほど、いきなり成れたら攻める側は楽しいだろう。

 しかし、受ける側は楽しくない。

 というわけで、1手お預けを食うには食うが、もう1手で成れる。

 

図3

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 図3は、駒台の歩を▲4三歩と打ったところ。

 三段目だが、持ち駒を使ったので、まだ歩のままである。

 

図4

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 「おめでとう! と金づくりに成功したよ。」

 

 図4は、打った持ち駒が▲4二歩成と、と金に成り返った瞬間。

 「5三のと金に負けはなし」という格言がある。

 しかも、この場合は、と金がもう一枚できたので、不敗の態勢と言えるだろう。

 

 一段目は絶対に成らなければならないのが、ルール。

 そうしないと、それ以上、前へ行けないから、動けない駒になってしまう。

 

図5

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 図5は、反則負け。

 

 ただし、二、三段目は、成らなくてもよい。

 普通は、得が大きいので、成るとしたもの。

 けれども、本当にごく稀に、成らないほうがよいときもないではない。

 

図6 歩不成の詰将棋

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 図6は、将棋タウンさんからお借りしてきた。

 「やさしい5手詰」第258問(2008年12月)

 解ける人は解いてみてほしい。

 

www.shogitown.com

 

 以下、ネタばれ注意。

 

 初手は、なんと▲3二歩不成!

 なぜ不成(「ならず」と読む)かというと、打ち歩詰めという反則があるから。

 

 ▲3二歩は、飛車の横利きで王手した手なので、玉は逃げる。

 もし▲3二歩成だと、△1二玉▲1三歩となるが、最後の▲1三歩が反則なのだ。

 だから、▲3二歩不成△1二玉▲1三歩△2二玉▲3三飛成として、詰ます。

 

 まあ、歩不成なんて、めったにないので、当分、知らなくてもいいと思う。

 

 事実、私シュうぇッチマンも歩不成は、実戦では一度しか経験がない。

 だから、一生知らなくてもよいが、一生に一度を逃すのもナンだ。

 初心者には難しいだろうから、また強くなって戻っておいで。

 

 ともあれ、こんな例外は、めったにない。

 ジャンジャン、ジャンジャン、歩を、と金にしていこう!

 

 成金! 成金! 成金!

 成金製造マシーンと呼ばれるまで、と金づくりに精を出そう。

 将棋の必勝法は、と金づくりに尽きる。

 

 大事だから、声を大にして繰り返す。

 「将棋の必勝法は、と金づくりに尽きる。」

 

図7

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  図7を見てほしい。

 最後に、と金づくりにとって、大事な奥義を授けておこう。

 

 9筋の歩は、4手かけないと、と金になれない。

 8筋は、3手。

 7筋は、2手。

 6筋は、1手。

 

 まず、こういう手数計算ができるようになろう。

 

 さらに、相手玉との距離もある。

 9筋でと金を作って、玉にたどりつくまでに10手。

 8筋は、9手。

 7筋は、8手。

 6筋は、7手。

 

 

 というわけで、ここでは、▲6三歩成(図8)が正解。

 かと思いきや、違う。

 正解は、▲2四歩(図9)と持ち駒を使う手。

 

図8

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図9

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 図8と図9を比べてみると、玉への距離が違うだろう。

 図8は、王手するまで4手かかるが、図9からは2手だ。

 (ちなみに、状況によるが、▲1四歩でも、▲3四歩でもよいだろう。)

 

 持ち駒の威力は、とにかく大きい。

 持ち駒は、どこへでも打つことができるから。

 歩は大したことのない駒だが、持ち駒に持っておこう。

 と金づくりに持ち歩は欠かせない。

 

 これがピリ将奥義の一。

 

図10

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 後手の持ち駒にある大駒はないものとしてほしい。

 二枚落ちのようなハンデ戦の場合、上手はと金づくりしか考えない。

 二歩の反則にならないように、歩を切って、歩を垂らす。

 2四歩が「垂れ歩」という手筋で、次にと金を作ろうとしている。

 まさに「一歩千金」の格言どおり!

 

 上手のコツは、下手に歩を取らせること。

 そうしておけば、と金攻撃で逆襲できる。 

 

 ピリ将奥義の二は、内緒。

 と言いたいところだが、初心者講座まで熱心に読む読者に失礼だ。

 特別にお教えしよう。

 

再掲図7

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 地道に歩を突く。

 たとえば、9六歩~9五歩~9四歩~9三歩成。

 たしかに手数はかかるが、それでも、と金は大きい。

 

 多くのアマチュアは、七段目に歩がいると、諦めてしまう。

 六段目で諦める人もいる。

 五段目で諦める人もいる。

 四段目だと、諦めない。

 短絡的だからだ。

 

 私シュうぇッチマンは、七段目でも諦めない。

 いつか、と金にしてやると、いつも、念じている。

 

 間に合わないと金が間に合えば、アッと言わせられるだろう。

 あれこれ工夫して、そうするのが、腕の見せどころだと思っている。

 

 じっと突いた歩が、案外、役に立つ。

 これが将棋の魅力であり、ピリ将奥義の二、だ。

 歩を突かないことには持ち駒にならないし、と金にもならない。

 歩は突くべし。

 

 ここまでの説明を踏まえて、と金を使った実戦をご覧いれよう。

 

図11

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 ここは、もう圧倒的な大差で、どうやっても勝てる局面である。

 しかし、贅沢(無理)はしない。

 ▲6四歩として、と金づくりに行った。

 

 下段をよくみてほしい、香車がいるだろう。

 この香車の顔を立てたわけだ。

 香車を働かせると同時に、と金づくりが見込める。

 

 自陣の構えを見てほしい。

 穴熊という囲いで、王手もかからないZ(ゼット、ゼ)という形。

 Zとは、絶対詰まないの略。

 

 相手の持ち駒も見てほしい。

 桂2枚と歩2枚しかない。

 歩だけで攻めれば、兵糧攻めにもなり、一石二鳥。

 将棋は逆転のゲームなので、万が一の逆転も許さじ、だ。

 

図12

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 図11から、▲6四歩△8二金▲6三歩成△7二歩▲6二歩と進んだ。

 もう1枚、と金を作りに行って、勝負あった。

 

図13

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 図13が、投了図。

 本物の金は使わないどころか、もう1枚入手し、頭金ならぬ「頭と金」で詰み。

 勝ち方はいろいろあるが、と金で攻め、と金で詰ますのが理想形である。

 

図14

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 最後の仕上げに、図14をご覧あれ。

 

 三段目に、と金がずらっと並んでいる。

 四段目には、歩がずらっと並んでいる。

 

 三段目と四段目は大差だ。

 しかし、四段目に置かないと、三段目のと金は実現しない。

 

 だから、私シュうぇッチマンは、四段目の歩を「て金」と呼んでいる。

 ふつうの棋士は、三段目がラインだと考えている。

 ところが、私シュうぇッチマンは四段目を予備ゾーンと捉える。

 

 言い換えると、ふつうの棋士の四段目は、私シュうぇッチマンの五段目。

 「つ金」だ。

 四段目が「ち金」で、三段目は「た金」。

 

 こういう準備の心構えが、と金づくりの奥義である。

 た金、チキン、つ金、て金、と金。

 

 それでは、今日は、ここまで。

 次回からは、別の成駒についても解説するので、お楽しみに。

 

 

【本日のまとめ】

・「と金」は「ときん」と読み、「と」と呼ぶ。

・動き方も、歩から金へと大躍進。

・「錬金術」を身につけて、将棋に勝とう。

  

 

 

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